働く准看護師の4人に3人は不満をかかえているそうです
「准看護師は看護師と同じことをしているのに給料が安い」
「准看護師だからと就職ができなかった」
不満を抱えたまま働きたくないと思いませんか?
この記事を読んでわかること
・働く准看護師はどんな悩みをもっているか
・准看護師を雇用したいと考えている職場はどこ

総合病院で30年以上、クリニック勤務や介護業界での仕事もしてきました
筆者の今まで体験してきたことをお伝えします
看護師として待遇に差をつけられない職場に出会えるかもしれません
働く准看護師の悩み
正看護師と業務内容は変わらないのに、医師や看護師の指示のもとに医療行為を行うという違いがある准看護師
「同じ仕事内容なのに給料に5万前後の差がある」
「昇進がない」
など処遇に差があり不満がある准看護師は多くいます
不満がある働く准看護師はどれくらい?
あるアンケートによると、准看護師の4人に3人が不満を抱えています
・准看護師は看護師と同じことを行っているのに給料が安い
・准看護師だからといって就職ができなかった
・自分の判断で看護業務ができない
・昇進の機会がない
資格の取りやすさから准看護師になったものの、働きだしてから処遇やスキルに満足できずに8割以上が看護師の資格取得を目指す事がわかりました
参考:准看護師を選んだ理由で一番多いのは?|「准看護師の本音」アンケート
正看護師と給料が違いすぎる
私が以前勤めていた病院では、准看護師と正看護師の給料は5万円ほど違っていました
業務内容は同じでリーダー業務ができないくらいです
業務時間も活動量も同じくらいなのに給料差がありすぎると不満を言う准看護師さんをたくさん見てきました
基本給が少ないため、もちろんボーナスも少なくなります
准看護師って廃止になる?
准看護師が廃止になると私が働き始めた30年以上前から言われていました
しかしまだ具体的には決定していません
日本看護協会は「准看護師の看護師資格取得を援助し、看護師資格に一本化」の方針のようです
准看護師から正看護師の資格取得への進学は増えています
准看護師学校・養成所の数も減少していて、徐々に准看護師の就業者数は減少しています
正看護師を目指した方がいい?
准看護師の学校を卒業したあと進学する人はおよそ8割です
・医師や看護師の指示のもとではなく、自分で判断して看護を行いたいと考える人
・同じ仕事内容なら給料アップしたい人
・昇進、スキルアップがしたい人
などは正看護師をめざして進学しています
准看護師の求人数は看護師より少ない
病院の看護師の求人数約6万人に対して准看護師約0.4万人
診療所の看護師の求人数約2万人に対して准看護師約0.2万人
というデータがでています
准看護師の数が少ないこともありますが、看護師の求人に対して准看護師の求人の数はかなり少ないことがわかります
出典:2021(令和3)年度 ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書

准看護師で不満を感じていない人もいる
あるアンケート結果では4人に1人は不満を感じていない人もいます
准看護師で働いていて特に不満がないと答えた人の理由
准看護師で働いていて得に不満がない人の理由は以下のとおりです
・困ったことが無い
・仕事が楽しい
・准看正看で待遇の違いなない
アンケート結果から、中には待遇の違いがない職場もあることが伺えます
准看・正看で待遇の違いがない職場もある
准看護師と正看護師の違いである「医師・看護師の指示のもとに看護業務を行う」ことが無い職場だと、待遇の違いがあまりないのではないかと考えます
病院や診療所といった「医療行為」がある職場だと「医師・看護師」の指示のもとで働きますが、「医療行為」を行わない介護の現場などは特に准看護師・看護師の違いは感じられないと思われます
介護現場の人員配置基準での「看護職員」とは「看護師・准看護師」となっています
必ず正看護師でなければならないわけではありませんので待遇の差が少ないと思われます
病院だと「看護職員の70%以上は正看護師」などの決まりがあるようです
准看護師を積極的に雇用している職場もある
「同じ仕事内容なら基本給が安い准看護師がいい」と考えている雇用主もいます
(転職先の雇用主がそうでした)
「正看は給料が高いから雇いたくない」と言って、正職員は准看護師を積極的に採用していた事業所もあります
ただ、「給与をたくさん支払いたくない」という考えが根底にあるため「働く者にとって良い職場」ではないかもしれません
准看護師にとっては、准看護師を優遇してくれて看護師を優遇する大きい病院よりは働きやすそうでした
「いい職場」とは個人によって違ってくるのと思います
准看護師を雇用したいと思っている職場

クリニック
前述のとおり、准看護師を積極的に雇いたいと思っているクリニックは一定数あります
・同じ業務内容なら基本給が安い准看護師
・准看護師の方が指示通りに仕事をしてくれる
といった意見があります
以前いたクリニックでは、正看護師よりも准看護師の方が人数が多く働いていました
しかも正看護師はパートで准看護師が正職員でした
小規模で患者層も軽症がほとんどのため、医師が准看護師に指示を出すゆとりがあります
介護施設
看護職員加算の看護職員とは准看護師と正看護師の区別は特にないため介護現場で働く准看護師は多くいます
「健康チェック」や「医師が診察を行った上で指示がある処置の継続」を行います
問題がある場合には主治医に報告し指示を仰ぎます
訪問看護
医師からの訪問看護の指示をもらって自宅で看護業務を行います
内容は事前に「訪問看護指示箋」に記載されています
准看護師が訪問することで正看護師より少し減算はありますが特に気にしない事業所が多いようです
限度額がある介護保険での訪問では減算で重宝されるケースもありました

まとめ
同じ仕事をしているとは言っても、病院で働く准看護師はやっぱり正看護師と全く同じではありません
准看護師から正看護師を目指す人も多くいますが、家庭の事情や経済的な問題など進学が難しい人もたくさん見てきました
すべての看護職員が正看護師になることはまだ先のようです
私の経験をもとに准看護師のニーズが高い職場を紹介させていただきました
これからますます高齢化が進み、介護の需要が高くなってきます
病院だけではない看護の需要もたくさん出てくることでしょう

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