「なんで30年も勤めてたのに病院やめちゃったの?」
とよく聞かれます
なかなかホントのところはいいづらい
そんな話を書いてます
30年以上お勤めした病棟勤務はハードでした
平成になってすぐの頃
学校を卒業して何も知らずに入った病院は
地元でも有名な給料が安くてハードな病院でした
同期も少しずつ減っていき
仕事も忙しかったのですが
結婚したり、出産したり
プライベートでも忙しくて
あっという間の30数年
気が付けば、同期はほとんどいなくなっていました
同じ職場で働くことがきれば、慣れてきて楽になりそうなのに
数年に一度、病棟移動があり
やっと慣れた頃に移動・・・の繰り返し
時代も変わってきて
紙のカルテから電子カルテになったり
医療機器も増えてきて
取り扱いがむずかしく複雑になってきたり
やることは増えるばかりでした
内容は濃くなっていっても給料はそこまでは増えない
医療の報酬が増えないのだから
仕方ないのかもしれません
フルタイムで夜勤していたのですが
中堅ナースは辞めていき
師長さん、お局さんクラス(動かない)
新人さん~2年目さん(やったことがない事が多い)
で構成される病棟
若いナースだけではできないことが多いので
ベテランナースとペアで処置に回るのですが
ベテラン1人に対して若いナース3人て
物理的にムリです
毎日のケアは追いつかないです
だんだんケアは時間外をしても間に合わず
おろそかになっていくけど
そもそものベストな状態を知らない若いナース達
時短化されたこの状態が当たり前と思っている様子
以前やっていたことを言っても
「口うるさい先輩がなんか言ってるー」
と思われていました
余裕もなかったし
今やっていることをすれば仕事をちゃんとしたことになっている
褥瘡ができても
排痰ケアが不十分でも
もっとケアできていたら未然に防げていたのかまで考えられない
病状が悪化すれば
処置や点滴などやることが増えていき
忙しさが加速していきます
未然に防げたかもしれないと思っていたのは私だけかもしれませんが
中堅以上の看護師はごくわずか
毎日の忙しさにアップアップしている最中
ベテラン組の方は妊娠して産休に入ることが分かり
別のベテランさんは月~金の研修・土日休みの体制になりシフトに入らず
手がかかる仕事のほとんどが回ってくる
やばい
本気で仕事が終わらない
師長に相談しても
人がいないから補充はないという
そもそも看護部に
「大丈夫です」
て言ってる
時間外もあんまり出させないから忙しいとは思われていない
そりゃあ補充も来ませんよね
足りてると思われていますもの

他の職場からのお誘い
毎日仕事がきついなぁ
と思っていた頃
知り合いのクリニックでは長らくスタッフの募集をしているけれど応募がない
師長さんが定年退職になるのでなるべく早くスタッフを入れないといけない
「うちに来ませんか?」
と転職のお話をもらいまいた
患者さんの少ないクリニックらしいので
ゆっくりしていて良さそうとは思いましたが
やはりクリニックだと給料が下がる不安がある
聞くとだいぶ今より下がる
給料が少なくなるからとお断りをしていたら
「今と同等に出すからどうですか?」
と打診され
それならいいかも、と転職する決心をしました
師長に伝えてから退職するまで
転職先はなるべく早く来て欲しいようでした
元の職場の規定では
「退職する時は3か月前に申しでる」ルール
「基本退職は年度末」の暗黙ルールもありました
季節は夏
今年の年度末退職者は把握している範囲でも
病棟の1/3の人数いました
年度末まで待っていられない
色々理由を考えて、早めに退職しようと思いました
たまたま親が病気をしていたこともあり
親のお世話もしていたので
「親の病気」を理由に退職をすすめることにしました
師長さんは、どうにか仕事を続けながら介護ができる方法を考えだしたので
最初から「退職する強い意志」でお話させてもらいました
最初の希望退職日は2か月後と伝えました
3か月後になっても仕方ないなと内心思ってはいましたが
シフトの都合上、退職できたのは4か月後でした
有給も30日以上ありましたが、消化できたのは半分以下でした
「他の人に休みをやれなくなる」
と言われると、ちょっと無理には言えませんでした
退職してから就職するまで
退職する前の半月は有給消化でお休みしました
「好きな事をしよう」
と思っていましたが
結局、仕事が忙しく放置して荒れ果てた我が家を片づけたり
普段の家事をしたり、子供の世話をしていたらあっという間
退職してからは、健康保険は一旦夫の扶養に入り
ハローワークに行ったり
就職先の面接に行って、
後日、正式に採用の連絡がきて
制服の採寸をして、仕事を開始するまで約半月でした
自己都合退職でしたが、条件を満たせば
失業保険の給付開始前に就職が決定しても
「就職祝い金」
というものが貰えますので、対象になるかチェックするといいですよ
就職してから
就職先のクリニックで慣れるまでは緊張しましたが
病院より使用する薬剤や機械は少なく
憶えることは思ったより少なくて良かったです
新しい職場にはマニュアルが無かったため、口頭での伝達説明でした
見ながらメモはしますが
自分が何を書いていたのか、後から見直すと謎だったりしました
統一したケアをするには、やっぱりマニュアルは必要です
自分なりのマニュアル的な文書を作り
作っている時にあやふやな所を聞いていきますが
これまた聞く人によってやり方が微妙に違ってて
困ったことになることもあるのですが
そのうち別のお話で書きますね

まとめ
なんで30年以上働いていたのに辞めちゃったの?
定年まで居るかと思ってた
とよく言われます
どこも忙しいと思い「どこに行っても変わらないかも」と
自分をだましだまし働いていたというか
そこまで決定的な事柄が無かったからギリギリ勤めてこれたのか
きっと、これまでは運がよかったから働けたのだろうと
恵まれていた自分に感謝しています
どうしようもない事があって
人とのつながりで仕事のお話をいただいたのが
同じタイミングだったのに運命を感じて転職しました
その運命もあとあと微妙な感じにはなるのですが(笑)
そのときの自分が後悔しない選択はしていますので
全然後悔はしていないのがよかったと思います
最後まで読んでいただきありがとうございました
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