ユニットケアで感じる「看護師の立ち位置のあいまいさ」|特養看護師の本音

施設看護師(特養)のリアル
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ユニットケアで「判断に迷う場面が多い」と感じている看護師の方へ。

ユニットケアは生活の場です。
医療を前面に出しすぎず、その人らしい生活を大切にする。

とても大切な考え方だと思います。

ただ実際には、
「自分はどこに立っているんだろう」
「何を優先すべきなのか分からない」
そんな感覚になることがあります。

今回は、その理由を現場の視点で整理してみます。

① 生活の中にいるのに、医療判断は求められる


→ 普段は目立たないのに、判断だけ求められる

普段は、生活の流れを大切にしながら関わります。
ケアの中心は介護職で、看護師は体調面を見守る立場です。

でも、
・体調の変化があったとき
・受診の判断が必要なとき

その瞬間だけ、一気に医療職としての役割が前に出ます。

普段は目立たない。
でも必要なときには判断を求められる。

この切り替えの多さが、立ち位置のあいまいさにつながっていると感じます。

② 「生活」と「医療」の間で揺れる


→ 正解が一つではない

特に迷うのは、食事の場面です。

・本人はあまり食べたくない
・でも医師の指示ではカロリーが必要

どちらも大切です。

生活に寄せるのか、医療に寄せるのか。
その都度、考えることになります。

③ 役割がはっきりしないまま、責任はある


→ 前に出ないのに、最終判断は求められる

ユニットケアでは、日常のケアは介護職が中心です。
看護師が前に出る場面は多くありません。

それでも、
・体調の最終的な判断
・医師への報告
・受診の可否

こうした責任を担う場面があります。

多職種で相談しながら進めるものの、
最終的な判断を求められるのは看護師であることも少なくありません。

④ DNRと急性期対応のあいだで迷う


→ 「看取り」と「治療可能」の境界があいまい

食事が入らなくなった。発熱もある。
年齢を考えれば、DNRの同意もあり、このまま看取りへ――

そう判断されそうになる場面は、実際にあります。

でも、その状態は本当に看取りのサインなのか。

治療可能な、誤嚥性肺炎などではないのか。
評価せずに見守ることに、迷いを感じることがあります。

私は、一度受診して状態を見極めたうえで、
看取りへ移行するかどうかを考えるようにしています。

もちろん、ご家族の希望や同意は前提になります。

それでも、「高齢だから」「DNRだから」と判断を急ぎすぎないこと。
一度立ち止まって評価することを大切にしています。

⑤ あいまいだからこそできる関わりもある

ここまで書くと、難しさばかりに感じるかもしれません。

でも、このあいまいさがあるからこそ、できる関わりもあります。

医療だけに寄らない。
生活だけにも寄りきらない。

その中間にいるからこそ、
「この人にとって無理のない形はどこか」を考え続けることができます。

正直、迷うことは多いですが、
その分、その人に合わせた関わりができるとも感じています。

まとめ:はっきりしないからこそ、考え続ける仕事

ユニットケアでの看護師の立ち位置は、はっきりしません。

でも、決まった答えがないからこそ、
どう関わるかをその都度考えることになります。

はっきりしない中で、
その人にとって無理のない形を探していく。

迷いながらでも、その都度考え続けること。
それ自体が、ユニットケアで働く看護師の役割なのかもしれません。

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