訪問中、利用者さんのケアが終わるまでトイレ我慢できるかと思っていたのにやっぱりトイレに行きたくなって後悔・・・
そんな経験はありませんか?
私は訪問診療を17年していました
訪問診療中お茶をお出しされてどうしても断れない時もありました
半日で6~7件訪問することもあり、そのたびお茶を勧められてました
利尿作用のあるコーヒーを頂いたり気温の低い冬場は特にトイレが近くなります
利用者さん宅でトイレを借りることは基本NG
かといってトイレを我慢していては集中してケアできません
そんな時どうしていたのか
今までの経験をお伝えしていきます
この記事を読んでわかること
・訪問先でトイレに行きたくなったときどうする
・訪問先でトイレを借りるのがNGの理由
・訪問先でトイレに行きたくならないようにするための対策
・トイレに行かないようにするやってはいけない対策
訪問先でトイレに行きたくなったらどうしたらいい?
利用者さん宅でトイレに行きたくならないよう事前にトイレは済ませておくことが大切です
しかし体調や状況によっては、そうは言っていられない場面もあります
我慢できない時は訪問先で借りる場合もある
利用者さんやご家族の中には他人にトイレを使用されることを不快に思われる方もいます
その場では「仕方ない」と了承されても後でクレームを言われることもあります
体が不自由で満足にトイレ掃除ができていないと申し訳なさそうに思われる方もいます
訪問時間終了間際であれば「トイレに行きたいので申し訳ありませんが失礼します」と終了時間とともにダッシュで訪問先を出ることもあります
一部の利用者さん宅では「うちのトイレを使って下さい」と申し出てくださったり、「お手洗い貸していただけますか?」と事情を話すと快くトイレを貸していただいていました
最初は快くトイレを貸してくれていても、頻繁にお借りしていると「うちは公衆トイレじゃない」と立腹される方もいます
基本的にはトイレは外で済ませておきましょう
使用する時のマナー
トイレに早く行きたいからといって無断で利用者さん宅のトイレを使用しないようにしましょう
利用者さんやご家族へ「すみませんが、お手洗いをお借りできますか?」など丁寧にお願いしてご了解を得ましょう
私が働いていたころは「遠慮せんで早よ行かんね~」とは言ってもらえていましたが、申し出る時はめちゃくちゃ恥ずかしかったです
万が一断られたら近くのコンビニか公共施設に行こうと思っていました
ありがたくトイレをお借りできたらお礼を言って汚さないように注意して使用します
終わった後は汚していないかチェックして、汚れていたら(自分じゃなくても)できる範囲で拭いたりきれいにて便座のフタをしめておきます
「来た時よりも美しく」です
トイレから出たあとも「おかげで助かりました」など感謝とお礼を言いましょう
訪問先でトイレを借りてるのがNGの理由
他人のトイレ使用は利用者さんの負担になるため
訪問看護や訪問診療は医療や看護を提供するお仕事です
サービス提供により利用料や医療費を頂いています
感染予防のための手洗いなどサービス提供上必要なことは、利用者さんやご家族と同意の上利用させていただきますが、職員のトイレ使用の費用は利用者さんが負担するべきものではありません
体が不自由で外出困難なため訪問看護・訪問診療を利用されています
身の回りのことが満足にできない方も多くいます
「トイレを貸してあげたいけど汚いから貸せない」と言われる一人暮らしの利用者さんもいました
訪問看護でケアをする場所は居室ですのでトイレまでは見られないと思っていたのに、急に「トイレを貸してください」というと困ってしまう方もいます
利用者さんからのクレームとなる場合もある
「仕方なくトイレは貸したが本当はイヤだった」
「好意でトイレを貸したが使用後が汚れていた」
きちんと了解を得てトイレは借りられても後日クレームになる可能性もあります
トラブル予防のためにも、なるべく訪問先でのトイレは避けたほうが良いでしょう
基本的には事業所でトイレは済ませておく
利用者さん宅やコンビニでトイレを借りることもありますが、トイレを清潔に利用するには誰かが掃除をしたり、トイレットペーパーやハンドソープを買って準備したり水道代を負担しています
なるべくトイレは事業所で済ませ、他の場所で用を足さなくて済むように訪問計画をたてましょう
訪問先でトイレに行きたくならない対策
突然、訪問先に入ってからトイレに行きたくなってしまう場合はしかたないのかもしれませんが、できれば訪問する前の移動中に済ませておきましょう
①早めの行動
時間ギリギリで焦って行動するとトイレ休憩をしたくても行けなくなります
時間に余裕をもって行動しましょう
訪問時間に送れそうだけどトイレにも行きたい時は訪問先に連絡を入れてトイレ休憩をさせてもらう方法もありますが「トイレに行きたいので訪問遅れます」と電話するのはやっぱり恥ずかしいので時間には余裕があるほうが良いです
②トイレ休憩するを場所を決めておく
訪問ルートでトイレに行ける場所を事前に確認しておきましょう
車での移動の場合は駐車可能かどうかもチェックしましょう
・市役所や図書館などの公共施設
・公園のトイレ
・駅のトイレ
・病院のトイレ
・コンビニやドラッグストア・スーパーなどのトイレ
お店のトイレはあくまでもお客様のためのトイレです
トイレだけ利用すると気がひけるので商品を買ったりしていました
訪問のユニフォームや車両でどこの事業所のスタッフか大体わかります
事業所に電話が入ることもありました
休憩中の態度も一般の人たちに見られていいます
「もうトイレは貸したくない」と思われないようにマナーを守って利用しましょう
③お茶は出さないように先に言っておく
訪問していると帰り際にお茶を出されるご家庭もあります
ご家族が途中でキッチンに行かれてそわそわされています
まれに訪問診療看護師で来ている私にも「先生にお茶をだしてあげて」と頼まれる利用者さんもいました(笑)
自宅に訪問看護師や医師が来ると、お茶を出しておもてなしをしたいと思われる方もいます
おもてなしされてありがたいのですが、トイレが近くなってしまいます
特に訪問診療は滞在時間が短く、件数が多かったので午前中5~6件訪問すると水分の取りすぎで大変でした
せっかく準備されて断れずに頂く場合もありますが、次回から気遣いはいらないことを柔らかくお伝えします
「トイレが近くなっちゃうのでお茶は出さなくていいですよ~。お気持ちだけありがとうございます」
と言っていました
「そんならうちでってトイレ行ったらいいよ」
とか言われちゃいましたけど(;’∀’)
やってはいけない対策
訪問先でトイレに行きづらい事情はわかりますが、体調不良にならないように注意が必要です
水分摂取を控える
トイレに行けないからと水分を控えると脱水症状で体調不良の原因になります
移動中の車内は暑く、脱水になりやすいです
ましてや利用者さんに脱水にならないよう促す立場でもあります
適度な水分摂取をおこない脱水症状がないか確認して体調不良にならないようにしましょう
丸一日トイレに行かなくても平気な時は脱水かもしれません
トイレを我慢し続ける
トイレを我慢しすぎると女性は特に膀胱炎になりやすいです
私もなったことがあります
排尿時は気持ち悪いし、発熱や血尿・頻尿になります
訪問どころではなくなると思います
我慢せずにトイレには行きましょう
まとめ
排泄は基本的欲求の一つです
たかがトイレ、されどトイレ
おなかの調子が悪いときは、本当にそそうしてしまわないか生汗ものでした
「どうしてあの時トイレに行っておかなかったのだろう」
後悔したことも何度もあります
今思うと笑い話ですが、当時は大変でした
公衆トイレが汚すぎて限界まで我慢していた訪問医が用を足さずに帰ってきたこともありました(笑)
今はキレイなトイレが増えてありがたいことです
同僚と情報交換すると「ここのトイレは行きやすいですよ」と教えてくれたりします
快適な訪問看護ライフをおくれますように
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