特養でスライディングシートが少しずつ定着してきた理由|無理に勧めないノーリフティングケア

施設看護師(特養)のリアル
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特別養護老人ホームで働いていると、体位変換やベッド上方への移動は毎日のようにあります。

私は、できるだけスライディングシートを使うようにしています。

「そんなに便利なの?」

と聞かれることがありますが、私の答えは少し違います。

便利だからというより、長く健康に働き続けたいから使っています。

この記事はこんな方に読んでほしいです。

  • 特養や老健で働く看護師・介護士
  • ノーリフティングケアを取り入れたいと思っている方
  • 腰への負担を少しでも減らしたい方
  • スライディングシートを導入しようか迷っている方

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれています。紹介しているスライディングシートは、私が実際に使用しているものです。使用した感想は、個人の経験に基づいてお伝えしています。


病院時代、腰椎ヘルニアを経験しました

病院勤務時代、私は腰椎ヘルニアになり、数日間仕事を休んだことがあります。

もちろん、その頃もボディメカニクスを意識して介助していました。

ボディメカニクスは介助の基本であり、今でもとても大切な技術だと思っています。

私は、

「ボディメカニクスがあってのノーリフティングケア」

だと考えています。

福祉用具を使う時でも、不良姿勢にならないように介助することは変わらず大切です。


「持ち上げる」から「滑らせる」へ

スライディングシートを使うと、ベッド上方への移動や横移動が軽い力で行えます。

もちろん、利用者さんの状態や施設のルールによっては複数人で介助すべき場面もあります。

また、スライディングシートが配備されていない施設では、ボディメカニクスを活用した介助が基本になるでしょう。

私は、シートを使わない介助が悪いと言いたいわけではありません。

ただ、福祉用具が使える環境なら、人の力だけに頼らない介助という選択肢も取り入れられると、利用者さんにも介助する側にも優しいと感じています。


時間は変わらなくても、疲れ方は変わる

「スライディングシートを使うと仕事が速くなるの?」

そう聞かれることがあります。

正直に言うと、介助時間そのものは、あまり変わらないかもしれません。

でも、一回の介助で使う力は確実に少なくなります。

その差は小さくても、一日に何度も積み重なると大きな違いになります。

私はゲームでいう「体力ゲージ」の減り方が緩やかになるような感覚があります。

つまり、一日の終わりに残っている余力が少し違うのです。

時間を生み出すというより、

体力を残してくれる。

それが、私にとってのスライディングシートです。


「知っている」と「使う」は違いました

ノーリフティングケアを知っている人は多いと思います。

でも、知っていることと、実際に使うことは別でした。

私の職場でも、最初からみんなが使っていたわけではありません。

忙しさもありますし、

「今までこの方法でやってきた。」

という人もいます。

だから私は、「使ってください」と無理に勧めることはしていません。


手に取りやすい環境をつくる

私が試したことは、とてもシンプルです。

100円ショップで購入したマグネット収納ボックスをベッド柵に取り付け、スライディングシートを入れてみました。

体位変換をする時、最初に手を伸ばす場所です。

取りに行く手間がなくなるだけで、自然と手に取る機会は増えました。

劇的な変化ではありません。

今でも全員が使っているとは思いません。

それでも、「まずスライディングシートを使おう」という人は、以前より増えてきたように感じています。


私の中では「使う」が当たり前

私は、体位変換やベッド上の移動では、できるだけスライディングシートを使っています。

逆に、定位置にないと、

「どこに行ったかな?」

と探してしまいます。

探している時間の方がもったいないと感じますが、私の中では使うことが当たり前になっています。

だからこそ、使った後は元の場所へ戻すことも大切な習慣だと思っています。


シートをたたむ時間も大切にしています

スライディングシートは滑りやすい素材なので、きれいにたたむには少しコツがいります。

面倒ですが、職場の方針で「きちんとたたむ」ルールです。

正直、「丸めて入れられたらもっと楽なのに」と思うこともあります(笑)。

でも、私はその時間も嫌いではありません。

シートをたたみながら、

「次は誰のところへ行こう。」

「この後は何をしよう。」

そんなふうに頭の中を整理しています。

忙しい現場だからこそ、小さな切り替えの時間も大切なのではないかと思っています。


焦らせていたのは、自分だったのかもしれない

忙しい日はあります。

でも振り返ってみると、私は誰かから

「遅い。」

と言われたことは、ほとんどありません。

焦らせていたのは、自分自身だったのかもしれません。

もし、シートをたたむ数十秒も惜しいほど忙しい状態が続くなら、それは一人で抱え込む問題ではないと思っています。

そんな時は、

「ちょっと手伝って。」

そう言ってもらえたら、私は喜んで手伝います。

介護も看護も、一人で頑張る仕事ではありません。

チームで支える仕事だからです。


良いことは、押しつけではなく文化になってほしい

スライディングシートを使うかどうかは、一人ひとり考え方が違います。

使いにくいと感じる人もいるでしょう。

これまでのやり方を大切にしている人もいると思います。

だから、私は無理強いをしたいとは思いません。

ただ、不思議なことがあります。

職場で使う人が少しずつ増えてくると、

「ちょっと使ってみようかな。」

という人が現れるのです。

私は、この瞬間が好きです。

誰かに言われたからではなく、自分で必要性を感じて選んだ一歩だからです。

良いと思えることは、押しつけるのではなく、自分から選びたくなる。

そんな文化が、少しずつ育っていけばいいなと思っています。


一番守りたいのは、仲間の身体です

病院時代に腰椎ヘルニアを経験した私だからこそ思います。

一緒に働く看護師さんや介護士さんには、できるだけ健康で長く働いてほしい。

利用者さんを大切にすることと同じように、介助する私たち自身の身体も大切にしてほしいと思っています。

スライディングシートを使うかどうかは、一人ひとりの選択です。

でも、もし「ちょっと使ってみようかな」と思った時には、一度試してみてください。

私はこれからも、ボディメカニクスを基本にしながら、福祉用具も上手に活用し、利用者さんにも職員にも優しい介助を続けていきたいと思っています。

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