「指示待ちなのに動かない人」はなぜいる?|特養看護師が現場で考えたこと

看護師の職場ストレス・人間関係
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「指示待ちなのに動かない…」

特養で働いていると、そんな場面に出会うことがあります。

  • 指示待ちなのに動かない
  • 指示すると後で不満を言う
  • 「人によって言うことが違う」と困惑する
  • 判断を任せると止まってしまう

正直、

「やる気がないのかな?」

と思ったこともあります。

でも、現場を見ていて最近少し考えが変わりました。

もしかするとそれは、

“やる気の問題”ではなく、“失敗回避”なのかもしれません。

今回は、特養看護師として現場で感じたことを整理してみます。


「動かない」のではなく、「動けない」のかもしれない

以前の私は、

「指示待ちなら、言われたら動けばいいのに」

と思っていました。

でも実際の現場を見ると、少し違うように感じます。

動かない人の中には、

「責任を負うのが怖い人」

もいるように思うのです。

例えば、

  • 間違えたくない
  • 後で責められたくない
  • 「なんでそうしたの?」と言われたくない
  • 前回と違う対応で注意されたくない

そんな不安が強い。

だから、

「正解の指示を待つ」

状態になっている。

そして、いざ指示が来ても、

「前は違いました」
「人によって言うことが違う」

と混乱する。

特養では、こういうことが起こりやすい気がしています。


特養は“正解が1つではない仕事”

病院以上に、特養はグレーゾーンが多いと感じます。

例えば、離床ひとつでも考え方が違います。

「車いすで食事をしてもらえた方が、自分で食べられるし、介助負担も減る」

そう考える介護士さんもいます。

一方で、

「今日は離床しない方が楽そう」
「ベッド上の方が安全そう」

と考える人もいます。

どちらが悪い、ではなく、

見ている“理想の答え”が違うのです。

利用者さん本人の状態も違う。

スタッフ配置も違う。

忙しさも違う。

だから、

特養は“絶対の正解”が少ない仕事だと思っています。

経験者ほど、

「ケースバイケース」

だと分かっています。

でも経験が浅いほど、

「正解を教えてほしい」

になりやすい。

だから「指示待ち」が起きやすいのかもしれません。


「考えて動いて」が難しい理由

指示を出す側は、

「状況を見て動いてほしい」

と思います。

でも相手によっては、それが

「失敗したら自分の責任」

に聞こえることがあります。

だから、

❌「考えて動いて」

より、

⭕「〇〇ならこうしてください」

の方が動きやすいことがある。

例えば、

  • 発赤が強くなるなら報告
  • 食事量が落ちるなら相談
  • この条件なら担当判断OK

など。

全部を考えてもらうのではなく、

“考える範囲を限定する”

と動きやすくなる人もいます。


私が少し意識していること

1.理由をセットで伝える

ただ指示を出すより、

「なぜそうするのか」

を添えるようにしています。

理由が分かると、

納得感が出やすいからです。


2.判断の“枠”を作る

「臨機応変に」だけだと難しい。

なので、

「この場合は報告」
「この場合は担当判断OK」

というように、

判断の境界線

を作るようにしています。


3.不安な時は一緒に考える

もちろん、

「全部自分で判断してください」

と言いたいわけではありません。

判断が不安な時は、

一緒に考えています。

責任を押しつけたいのではなく、

現場がうまく回ってほしい

と思っているからです。


4.確認しづらさもあると思っている

私の指示にも、

不明な点はあると思います。

また、

「確認しづらい」

と思われていることもあるかもしれません。

なので、

「分からないことや疑問点は遠慮なく言ってください」

とは伝えるようにしています。


まとめ|特養は「正解がない」から難しい

特養では、

「こうすれば絶対正しい」

が少ないと感じます。

利用者さんの状態も違う。

スタッフの考え方も違う。

その日の状況も違う。

だからこそ、

「指示待ちなのに動かない」

問題も起こりやすいのかもしれません。

指示待ちなのに動かない人を見ると、

つい

「やる気の問題かな?」

と思いがちです。

でも、もし背景に

「失敗したくない」「責任を負いたくない不安」

があるなら、

指示の出し方を少し変えるだけで、動きやすくなることもある。

もちろん、正解は分かりません。

それでも、

「なぜ動けないのか?」

を少し考えるだけで、

見え方が変わることもあります。

少なくとも私は、

以前より少し不満に思わなくなった気がしています。

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