50代になると、仕事のことだけ考えていればいい、というわけにもいかなくなってきます。
子どものこと。
親のこと。
そして、自分自身の体力のこと。
親の介護が始まったら、
「仕事、続けられるかな」
と思う人もいるかもしれません。
私も、病院で働いていた頃だったら、家族のことを今と同じように優先できたかな……と考えることがあります。
たぶん、かなり厳しかったと思います。
でも今、特養で働いていて思うのは、
家族のことが増えたからといって、最初から看護師の仕事まで手放さなくてもいいのかもしれない
ということです。
当ブログでは、一部の記事にアフィリエイト広告を掲載しています。
家族の予定で、仕事を少し抜けることもあります
今の職場では、家族の受診や学校の予定などがあるとき、相談すると比較的融通をきかせてもらえます。
子どもの入学説明会があったときは、丸一日休むほどではなかったので、途中で1時間ほど抜けさせてもらいました。
別の日には、仕事中に学校から、
「体調が悪いので、お迎えに来てください」
と連絡があったこともあります。
そのときはいったん職場を抜けて迎えに行き、祖父母宅へお願いしてから仕事に戻りました。
もちろん、いつも家族の都合がつくとは限りません。
どうしても難しいときには、そのまま帰らせてもらうこともあります。
本当にありがたいなと思います。
ただ、誰かが抜ければ現場には影響があります
私の職場では、看護師の人数にそれほど余裕があるわけではありません。
誰か一人が途中で抜ければ、残った看護師でその日の業務の順番や分担を調整することもあります。
だから、
「家族のことだから、抜けて当然」
とは思わないようにしています。
自分が困ったときには助けてもらう。
その代わり、誰かが困っているときには、自分もできる範囲でシフト調整に協力する。
今の職場は、そんな「お互い様」で回っている部分があります。
さすがに、いつも同じ人ばかりが助けてもらう形になれば、不満も出てくると思います。
してもらって当たり前ではない。
助けてもらったら、自分も助けられるときに協力する。
そういう積み重ねがあるから、融通もきかせやすいのかもしれません。
働き方の希望は、意外とみんな違う
夜勤についても、似たところがあります。
50代になると、
「そろそろ夜勤は減らしたいな」
と思う人もいるでしょう。
でも、夜勤を減らせば、その分ほかのスタッフが夜勤をすることになります。
そう考えると、申し訳ないような気持ちになることもありますよね。
ところが、若いスタッフの中には、
「夜勤が増えた方が手当も増えるし、昼間動けるからいい」
という人もいます。
以前、夜勤前に地元チームの優勝パレードへ行ってから出勤した人までいました。
私は、
「夜勤前にそんなに動けるの?」
とびっくり(笑)。
若いって、本当に元気です。
自分が減らしたい勤務を、別の人はそれほど嫌がっていない。
そんなこともあるんですよね。
全員が同じ働き方を望んでいるわけではありません。
だから、うまく希望が合えば、誰かが一方的に我慢しなくても済むこともあります。
特養で働いていると、介護の選択肢も見えやすい
今の職場では、家族の介護をしながら働いている職員を何人か見てきました。
親や祖父母が入院して、
「退院したあと、どうしよう」
という話になることもあります。
介護の仕事に関わっていると、
「在宅で暮らせそうかな」
「施設という方法もあるよね」
「どこに相談したらいいかな」
といった選択肢が、比較的身近に見えます。
もちろん、特養で働いているから家族が簡単に入所できる、という話ではありません。
施設によって状況は違いますし、空きがあるとも限りません。
私の周りでは、たまたま介護先について相談しやすい環境があった、というだけです。
それでも、
介護が必要になったときに、何をしたらいいのかまったく分からない
という状態よりは、少し動きやすいのかなと思います。
これも、介護と仕事を両立するときの小さな助けになっているのかもしれません。
病院で働いていた頃は、同じようにできた気がしない
私は長く病院でも働いてきました。
その頃を振り返ると、今と同じように家族のことを優先できたかというと、正直あまり自信がありません。
夜勤がある。
残業もある。
急に誰かが休めば、残った人の負担が増える。
ただでさえ忙しい中で、
「家族の予定があるので少し抜けます」
とは言いにくかったと思います。
もちろん、病院によって働きやすさは違いますし、家庭の事情に配慮してくれる職場もあるでしょう。
反対に、特養ならどこでも融通が利くわけでもありません。
結局は、勤務形態だけではなく、
相談しやすいか。
実際に調整してもらえるか。
困ったときに「お互い様」と思える職場か。
そこが大きいのだと思います。
職場の人にも、家族にも助けてもらっています
職場は、本当の家族ではありません。
でも、長く一緒に働いていると、お互いの家庭の事情を少しずつ知るようになります。
誰かの子どもが熱を出した。
親の受診がある。
介護が始まった。
そんなときに、
「じゃあ、ここは代わるよ」
「この日は私が出ようか」
と調整する。
そして今度は、自分が助けてもらう。
ちょっと家族みたいだな、と思うこともあります。
仕事と家庭を両立できているのは、自分一人が頑張っているからではありません。
職場の人にも、家族にも助けてもらっています。
みんなの協力で、なんとかなっています。
もう少し特養に看護師さんが来てくれたら
今より少し看護師に余裕があれば、もっと融通をきかせやすくなるのにな、と思うことがあります。
誰かが家族の都合で抜けても、
「大丈夫、こっちは任せて」
と言いやすくなる。
休みたい人も休みやすくなる。
そして、働き続けられる人も増える。
介護や看護の現場では、人材確保の難しさを耳にすることもあります。
だからこそ、無理をして働き続けるだけではなく、
生活に合わせながら、長く働ける職場
が増えていくといいなと思います。
特養にも、病院とは違った働き方があります。
それを知って、
「こんな働き方もあるんだ」
と思ってくれる看護師さんが増えたら、ちょっとうれしいです。
やってみて、無理だったら一旦離れてもいい
子育ても、親の介護も、大変です。
簡単に、
「仕事と両立できますよ」
とは言えません。
実際にやってみたら、
「これは無理だな」
となることもあると思います。
そんなときは、一旦仕事から離れてもいい。
また働けそうになったときに戻ればいいと思います。
でも、始める前から、
「介護が始まったら仕事は辞めるしかない」
「子どものことがあるから働けない」
と決めなくてもいいのかもしれません。
職場に相談して。
家族に頼って。
誰かに助けてもらって。
自分も、できるときには誰かを助ける。
そんなふうに一つずつやっていると、
「あれ? 意外とそのまま続けられてる」
ということもあります。
やってみないと分からないんですよね。
家族のことも大事。
でも、自分の仕事も大事。
どちらかを最初から手放さなくても、案外なんとかなる道があるかもしれません。




コメント