ストレスで苦しんで退職した看護師さんは、ずっと「辞めたい」と思っていた職場を退職してホッとしている反面、「失業」しているという不安もある複雑な心境だと思います
少し休んで体調が戻ったら、また働こうかなと考えている方がほとんどでしょう
再就職を成功させるために「失業」という現実の中、冷静に自分を見つめ未来に向けて動き出しましょう
この記事をよんでわかること
希望する再就職先とは何か、8つのステップで順にご説明します
50代で転職を経験した看護師が、実際の経験をもとに解説します
1.再就職への心構え
再就職の気持ちの持ち方
「失業」や「再就職」という言葉は暗いイメージがあることでしょう
しかし落ち込まないでください
今まで頑張って働いてきて、自分に合う職場ではなかっただけです
再就職は新たな職場でやり直しをする機会です
「失業」や「再就職」は今度こそ自分の仕事に対する希望を実現する絶好の機会となります
リセットして整えるチャンス
気持ちを新たに再就職をめざしますが、こののチャンスを生かすために自分の希望を明確にして、今後どう働きたいかじっくり考えることが大切です
嫌だったこと・我慢していたことをリセットできるように何を大切にしたいのか考えましょう
新たな人間関係と希望する待遇を整えるチャンスです
2.早めに転職活動をスタート
失業期間が長期化すると以下のような要因で希望する再就職が困難になります
①失業に対するストレス
②再就職への意欲の低下
③仕事の能力低下
④収入の低下による経済的負担
⑤収入の低下による家族全体の不安
①失業に対するストレス
離職に伴うストレスとも違い、離職後に生活が変化したことによって生じる生活レベルの変 化に伴うストレスのことです。日々のライフサイクルが変わって、生活のリズムが崩れる人もい ます。家から出る機会が減って、人と話すことが減ったり、運動量も落ちるかもしれません(体 重も増えるかもしれません)。また、日々やることや、やりがいのある活動がないと感じる人も いるかもしれません。さらには、自分は何者かというアイデンティティの危機を感じる人もいる かもしれません。意外と見逃されがちですが、生活の変化によって、改めて失業したことを実感 することもあります。
参照:東京大学
急に生活が変化することでとまどい、不安になるでしょう
またストレスにより頭痛・肩こり・不眠などの身体的不調が出る人もいます
②再就職への意欲の低下
失業期間がうまくいかず長期化すると、希望する就職先がみつからないあきらめや仕事をしたい気持ちが低下して再就職への意欲が低下します
総務省の「労働力調査」によると、失業期間が長引くほど失業継続率が上がるというデータもあります
仕事をしていない期間が長くなり環境に慣れてしまうと、仕事を始めるという新たな環境変化への気持ちのハードルが高くなって意欲低下につながります
産休を1年とったあとの看護師さんが「仕事復帰したくない」と思う気持ちに似ているかもしれません
産休とは違い仕事先がない状態で期限も決まっていませんので、長期の失業状態は良くないと思います
③仕事の能力低下
失業期間の長期化で仕事の能力は低下すると言われています
慣れていた手技も長期間行わないと忘れてしまいそうです
実際の仕事の能力低下をしていなくても企業側が「長期間失業状態の人は仕事の能力が低い・意欲がないのではないか」と考え再就職が不利となる可能性があります
④収入の低下による経済的負担
失業により収入がなくなります
失業手当金が出るとはいっても働いていた頃よりは少なく十分とはいえません
失業手当には受給可能期間があり長期間もらい続けることはできません
計画的に再就職をすすめて経済的に安定する必要があります
⑤収入の低下による家族全体の不安
失業状態が長期化すると本人だけではなく家族も不安になります
長期間働いていなかったり、意欲が無いように見られると家族から指摘されケンカになることもあるでしょう
せかされて安易に希望しない就職先に決めてしまうかもしれません
安心して安定した生活ができるように、なるだけ早く希望する就職先を見つけ再就職できるようにしましょう
3.しっかり情報収集をする
就職先を選ぶとき「求人があるところ、採用してもらえるところに決めるしかない」傾向になりがちです
職業選択はその時の経済状況・景気動向に左右される傾向があります
就職活動では「採用される職場をどう見つけ出すか」情報収集力が重要です
情報収集にはハローワークや看護協会の紹介サイト、看護師転職サイトや転職エージェントなどあります
自分にあった情報収集を見つけましょう
どうしても採用してくれる職場がない場合は希望条件を変更することも必要です
4.じっくり自分と向き合ってこれからのことを考える
再就職先を選ぶ時には自分がこれからどんな働き方を目指すのか、これまでどんな経験をしてきたのかなどについてしっかり自分と向き合うことが大切です
あなたという人材を再就職先に採用してもらうためには、経験や技術などのあなたの能力を正確に伝え、就職の意欲をアピールすることが必要です
自分をアピールする手段は応募書類の作成や面接です
効果的な応募書類の作成や面接をに行うためには自分自身の現状認識を正しく行うことが大切となります
5.どんな働き方を理想とするか
再就職活動を始めるにあたって、最初に自分はどういった働き方を目指すのかしっかり考えてみましょう
例えば
「給料は前の8割くらいに下がってもゆっくり家族とすごしたり趣味活動をしたい」
「もっと給料が多いところに就職したい」
「資格を取ったり、研修を受けたりスキルアップをしたい」
など自分のやりたいことを考えて、仕事探しの方向性を決めましょう
具体的な希望を考えると、たくさんある求人情報に目移りして振り回されず仕事を選びやすくなります
個人的価値観
あなたが個人的に大切にしたいことは何ですか?
優先順位と選んだ理由を書き出してみましょう
例えば、自由・習慣・家族・家庭・個人・趣味・健康・仕事・安定・変化・贅沢・質素など
自分が気になることを書き出してみましょう
社会的価値観
あなたが社会の中で大切にしたいことは何ですか?
優先順位と選んだ理由を書き出してみましょう
例えば、社会貢献・専門知識・やりがい・収入・継続・収入・福利厚生・安定・余暇など
働く目標は何なのか、考えてみます
家族の意見
あなたの再就職は一緒に暮らす家族にも影響があります
家族があなたの働き方にどのような希望をもっているかも聞いてみましょう
勤務時間や収入、子育てや介護などいろいろな事情があると思います
よく話し合い家族に理解してもらって、再就職活動を応援してもらいましょう
早く再就職することばかりに目が行きがちですが「価値観」を満たすことができる再就職先を探すことが重要です
6.自分のセールスポイントを考える
希望する再就職をするために、今までの仕事・経験・知識を整理してみましょう
今までの経験の棚卸を行い「自分には何ができるか」を明確にしておく必要があります
実際に今までの経験を整理し書き出してみましょう
・職場名
・仕事内容
・勤続年数
・経験した仕事内容
・取得した資格
・労働条件
①通勤時間
②賃金
③休暇
・働く上で大切にしていたこと
書き出すことで自分のできることやアピールのポイントが明確になります
やってきたことをポジティブに考えて整理してみましょう
この内容が履歴書や職務経歴書のベースとなります
7.希望する職種を決める
今までの仕事・経験・知識の棚卸が終わったら、これからどうするのかを考えていきます
①業種・職種の選択
②働き方の選択
①仕事先の選択
看護師として病院で働いていた経験を生かして再就職先を探す方も多いでしょう
病院といっても、総合病院のように大きいところもあれば小規模のクリニックもあります
働き方や給与体系もさまざまです
看護師の就職先は病院だけではなく、他にもあります
介護業界で学びながら働いてもよいでしょう
訪問看護や介護施設・デイサービスなどの求人も多くあります
看護師の就職先はほかにもいろいろあり、看護師で働く以外の選択ももちろんあります
自分の希望や生活スタイルにあった職場をさがしましょう
②働き方の選択
働き方も正社員で働くのか、パートやバイト、応援ナースなどさまざまです
それぞれメリット・デメリットがあります
自分が希望する仕事とは
仕事先・働き方の考えがまとまったら、自分が希望する仕事について考えましょう
①希望する仕事
②希望しない仕事
③やってみてもよい仕事
「①希望する仕事」だけでなく「②希望しない仕事」でやりたくないことを除外して「③やってみてもよい仕事」で可能性を広げます
合わせて考えることで仕事選びの幅が広がり、理想とする仕事選びがしやすくなります
8.希望する条件を決める
ここまでで「やりたい仕事」のイメージができてきましたか?
なるべく良い職場に就職したいので「どこか良い仕事先ありますか?」と言いたいところですが「どこか良い職場」とは何でしょうか
これからあなたの「どこか良い職場」がどういう所なのか具体的に考えていきます
「給料がよくて、定時で帰れて、あまりきつくない所」でしょうか?
私はそんな職場がいいです
だけど現実には良い職場ばかりとは限りません
「これは譲れない」とか「ここまでは妥協できる」というポイントを具体的に考えておくと職場選びで希望を聞かれたとき分かりやすく伝えることができます
就職に希望すること
希望する働き方はどのようなことですか?
具体的に考えてみます
①希望の業種
②希望職種
③雇用形態
③雇用形態
④最低手取り月収
⑤希望勤務時間
⑥休日の希望
⑦通勤時間はどれくらいまで可能か
⑧福利厚生
⑨いつから働けるか
⑩いつまでに就職したいか
上記の内容の「理想」と「妥協できる」ラインを考えてみましょう
かなり具体的に希望条件を伝えることができます
まとめ
私も退職してからしばらくはボーっと過ごしていました
そして、そろそろ再就職に向けて動かないといけないなと思った時、何からすればいいのかわからない・・・
とりあえずハローワークへ行ったり、情報収集をしてみたり
いきあたりばったりで行動していて、大丈夫なんだろうかと不安でした
これから再就職される方にはそんな思いをしてほしくない
そんな思いで記事にしてみました
誰かのお役にたてるとうれしいです
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